barca-micos’s blog

脳震盪系社畜 愛猫と2人暮らし

父と過ごした期間は、実際のところはトータルで10年に足りません。

幼少期の6年間と、小学校に上がったのち、中学生となるまでの3年間ほどです。

 

父はとある地方都市にて6男として生まれました。長兄ともずいぶん歳も離れていたでしょうし、おそらくはあまりかまわれずに育ったのだと思います。コミュニケーション能力は乏しく、今ひとつ何を考えているのかわからない怖さが常にありました。

父方の祖父は父が高校生くらいの頃に他界し、家庭も裕福ではなく、学業も乏しかった父は、定時制の高校を卒業しました。

一方で、父は子供時代から、比較的優れた画力を持っていたようです。どこでどう興味を持ち、その才能を切り拓いたのかは知るところではありませんが、高校に上がる頃には目を見張るほどのデッサン力を持っていました。その画力は僕にもある程度受け継がれています。

その後、東京藝術大学を志したそうですが、地方都市出身の、ただ絵が上手いだけの青年に対して、現実はそう甘くはありませんでした。

 

その後の父の10年弱の生活ぶりは大いに謎です。何かしらの職に就いていたのかもわかりませんし、東京にいたのかどこにいたのかのかすらわかりません。本人から聞いたこともありません。

 

とにかく父は、母と出会う直前には、マドリードの娼館に転がり込んでいたとのことです。

 

母は僕に対して小言を発するときよく、父とそっくりだと言いました。悔し紛れに言い放つ言葉なので、きっと褒め言葉ではなくて悪口なのでしょう。

たしかに僕の顔はどちらかといえば父似。歩き方もそっくり。字体も父寄り。女の子にモテたのもきっと父の血を引いたからなのでしょう。

 

抗えない事実として、僕は、そんな父の血を比較的濃く受け継いでいるのです。

 

今日はこのへんで。